灰皿にマルボロとフィリップモーリスとワカバが山を作ってました。
特になにも考えずただただ酒を飲み、
馬鹿みたいにでかい淡麗のジョッキが並んでいきます。
一緒にいるのは昔からの友達でカルボンとバトチン。
もちろん本名じゃないですよ。
両方とも昔やった大へまがあだ名の由来になってます。
ちなみに僕のあだ名は教えません。
そんな中、口を開けばくだらない話しばかり。
バトチンが理想の女性とかについて熱く語っている横でカルボンはだるそうにタバコをふかし、
僕はバトチンの話にまったく見当違いの話しで返しバトチンがイラついていくのを楽しんでいました。
バトチンがまあ、しょうがねえよな。
とか意味の分からない言葉で話しを終わらそうとするのでとことんいじめていると、
店員さんがラストオーダーを取りに来ました。
あれ?ここ入ったのって8時ぐらいじゃなかったっけ?もお朝?
なんだか酒に酔いすぎて時間の感覚が吹っ飛んでたみたいですね。
この調子で酔っ払えばアインシュタインの相対性理論さえくつがえすような理論が生まれそうな予感がします。
と言うことで、夢のアインシュタイン越えをねらいまして公園で飲み直しました。
ここら辺からかなり記憶が曖昧なんですよ。
バトチンが焼酎のボトル飲んでた気もするし、カルボンが汚い芝生の上で寝てた気もするんですよ。
だけどしっかり覚えてることが二つ。
バトチンが僕の家に僕のチャリンコで先に向かったこと。
家の前にバトチンがいなかった事。
こっからの話しは昼に起きてからの記憶です。
二日酔いのくそみたいな頭を上げてみると、カルボンが僕のパジャマを着て寝ています。
僕ジーパンのみ。
なんで?僕がジーパンのみはまだ分かる。
なんでこいつは何事もなかったかのように人のパジャマを?まあ、いつもの事だからいいんですけどね。
何故かカルボンは僕のパジャマがある場所を知ってるんですよ。
今度聞いてみます。
そんな調子でカルボンを起こし歯を磨き蕎麦を食べました。
カルボンがゴミ箱ある?って聞くもんですから部屋にあるじゃんって答えたらもっと大きいやつって言うんですよ。
この時点でやな予感がするじゃないですか。
案の定、部屋のゴミ箱に嘔吐的なものが。
なんで毎回トイレまで我慢できないのよ〜。
ゴミ箱ってそういう使い方するもんじゃないから。
しかもばれない様に片付けようとするな。
そんなこんなで、なにか違和感を感じるじゃないですか。
バトチンは?なんでいないの?あいつまたそこらへんで寝ちゃったんだろうなとか思った矢先に頭に電撃が走りました。
僕のチャリンコは!?キャァァァ!!
走ってバトチンに電話してどこにいるのか尋ねたら、富士そばで寝てたってアホか。
一瞬でも早くチャリンコを持って帰ってきてくれって言ったらバトチンの声が一瞬詰まったんですよ。
すんげーやな予感・・・・。
不安そうにタバコをふかしてる僕の横でカルボンが物凄い悪い笑みを浮かべて
「まあ、しょうがねえよなwwww」バトチンの物真似までして僕を馬鹿にしてきました。
僕がマリリン・マンソンじゃなかった事を非常に感謝してもらいたいです。
アルマ・ガッデム・マザーファッキン・ゲドンです。
そこに玄関のドアを叩く音が。
おそらくバトチンなんでしょうけどチャイム使えよって思いました。
玄関を開けると顔が青ざめてるバトチン。
都合のいい妄想に触れようとする僕。
バトチンの口が動く。
耳から入った言葉の意味が理解できない。
視線が泳ぎ足から力が抜ける。
少しずつ理解してきた言葉が頭の中でピンボールの玉みたいに頭蓋骨の外壁を揺らす。
地面にひれ伏す僕。
あやまり続けるバトチン。
大笑いしてるカルボン。
チャリンコ無くしたって。

いっそ殺してくれって思いましたね。
ちなみに今現在もチャリンコ見つかってません。

もおどうにでもな〜れ。

番編デーブスペクターSSK